初級講座(2回目)
今回は、吹きガラスで使う竿の持ち方と、ベンチ(作業台)の入り方を学んだ後、
実際にガラスを巻いて制作もする、盛りだくさんの内容をお伝えします。
まず竿の持ち方です。
初めはガラスが付いていない状態から練習を始めます。
まずパイプウォーマーという、予め竿を温めておく場所から竿を取ります。
左手は竿の中心を持って安定させます。
今はガラスが竿の先にガラスがついていませんが、
ガラスが付いているものと考えて竿は常にくるくると回します。
次はベンチ(作業台)に入る練習です。
竿が長いので、ベンチの出入りは少し工夫が必要なのです!
竿先をベンチの端に乗せ、扉を開けるようにベンチの中に入ります。
ベンチに入ったら、紙リン(濡れた新聞紙)を使ってガラスを整える練習です。
竿の動きを止めると、ガラスが垂れてしまうので、竿は前に後ろに回し続けます。
ベンチの作業が済んだら、また扉を開けるようにして外にでます。
ガラスは外気に触れると冷めてしまうのはもちろん、
道具で触っても冷めてしまうので、ベンチの向かい側にある
グローリーホール(ガラスを温め直す場所)に入って、熱を戻す必要があります。
作業中は、ベンチとグローリーホールの往復が基本になりますので、
ガラスを巻いていない状態で何度も練習を繰り返します。
さて、いよいよガラスを巻きますよー!
本番の前に、ガラスを巻き取る様子をシュミレーションでご覧いただきます。
手前が窯の内部です。
水が入ったバケツが、ガラスが熔けているポットのイメージです。
穴の開いたフタのヘリに竿を置いて安定させてから、ガラスの液面まで竿を入れます。
竿がガラスの液面に付いたら、一回転以上回してガラスをすくい取ります。
イメージとしては、はちみつが竿先にまとわり付いてくるような状態です。
さて、しくみが理解できましたら、いよいよ本番!
今回はたまご型のペーパーウェイトを作ります。
ガラスを一回だけ巻いた状態です。
この後、作る大きさに合わせて巻く回数を増やしていきます。
これは三回目を巻いた時です。
ガラスを巻いた分だけ、竿は重くなりますので熱さと重さとの勝負!!
ガラスを巻いた後はパイプクーラーを使って
熱くなった竿を十分に冷まします。
1200度の窯の中に金属の竿を入れているので、
少しの時間でも窯に入れれば、素手で持てないくらい熱を吸収して熱くなる訳です。
三回目を巻いて、紙リンで形を整えています。
最初は緊張して顔がこわばってしまう方が多いのですが、
この講座生さんは良い表情ですね~☆
このあと、ペーパーウェイトを除冷炉の中に入れて完成です!
一日かけてゆっくりとガラスを冷まして、次週は作品がまっすぐ立つように
底を平らにする加工を行います。
次回は加工の様子をレポートします。
・ ・ ・ ・ ・
今回の講座はここまでです。
来週も、ベンチの出入りと竿の持ち方の練習は継続して行います。
何回も練習すれば、体が覚えていきますよ!
ガラスを触る時間を少しずつ増やして、暑さにも慣れていきましょうね。
来週も頑張りましょう☆ (M)